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流涙症の治療は点眼から始まることもありますが、多くは手術で行います。 患者様の病状に合わせて段階的に治療を行なっていきます。
国内開発の極小内視鏡を涙道から鼻腔に通し、先端から放水して涙道を洗浄します。その後、きれいになった涙道に専用の涙管チューブを挿入し、涙道の詰まりを取ります。
この治療は局所麻酔を使用した日帰り手術です。挿入したチューブは外からはほとんど見えず、日常生活も問題なく行えます。チューブは通常1~2ヶ月後に外来にて抜去します。
当院でこの治療を受けた方の術後1年間の経過を検討すると、8割近くの流涙症が改善しています。ただし、術後3~5年経過すると、流涙の再発が多くなることも判明しており、その際は再度チューブ留置や、涙嚢鼻腔吻合術(るいのうびくうふんごうじゅつ)というバイパス手術を選択します。


現在は外来で涙道検査が可能になっています。
手術で使用する涙道内視鏡装置を外来診察で使用し、涙管チューブ留置中・抜去時・抜去後など手術後の管理を行っております。内視鏡検査で定期的に涙道を洗浄し、経過観察を行うことも1つの選択肢となっています。

急性涙嚢炎で顔が腫れてしまった方や、涙管チューブ挿入術がうまく行えなかったり再発を繰り返したりするときは、涙嚢鼻腔吻合術という手術により新しい涙道を作ります。
この手術は目頭部分の皮膚を切開して行う「鼻外法」と、鼻の中から鼻内視鏡を用いて行う「鼻内法」がありますが、当院では「鼻内法」を採用しております。(2025年2月現在)
鼻内法は、まず詰まってしまった涙道(※画像の×部分)を開通させるために、涙嚢と鼻の間にある薄い骨の壁(図の矢印部)を除去して2つの組織を繋ぎます。その後、繋いだ部分を維持するために直径約1mmの涙管チューブを挿入することで涙道の詰まりを解消します。


※専門の麻酔科医、看護師とともにチームで治療にあたっています
この治療法は内視鏡を用いて鼻の中から手術を行うので、皮膚に傷がつきません。また、手術時間が短く(片眼あたり約15分)、術後の回復が早いのも特徴です。
成功率は約9割でときに再閉塞し、再手術が必要になります。
当院では、専門の麻酔科医による体に負担が少ない方法の全身麻酔を導入しております。
涙管チューブ挿入術や涙嚢鼻腔吻合術(DCR)を行なっても症状が改善しない場合や、涙道は正常だが涙目症状のある方などは、涙腺摘出という治療を行います。
これは、涙を産生する目の外上方にある涙腺(るいせん)※画像赤マルを摘出し、涙液の分泌量を減少させて涙目症状を改善する治療です。
ただ、この治療によってドライアイに陥る合併症が発生する場合があります。涙腺には主涙腺と副涙腺があり、一般的には主涙腺のみを切除しても極度のドライアイになる可能性は低いのですが、もしドライアイを併発する場合は点眼や涙点の閉鎖術といった治療が必要になります。
また、一度涙腺を摘出しても、数年後に再生してしまうこともあります。この場合、再度涙腺摘出を行なって治療します。

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