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多焦点眼内レンズを選んで後悔しないためのポイント

2023年06月07日

多焦点眼内レンズは、老眼や近視、乱視などでお困りの方にとって優れた視力回復の選択肢となります。しかし、術後に「期待していた見え方と違う」という不満をかかえてしまう方も時折いらっしゃいます。
術後に後悔しないために、手術前にあらかじめ注意しておきたいポイントをいくつか紹介します。

1. 目の健康状態を確認する

多焦点眼内レンズを入れるためには、まず手術の前に目の健康状態を確認する必要があります。目の表面や奥に問題があると、手術したとしても多焦点眼内レンズのパフォーマンスが十分に発揮されない場合があります。
目の状態によってはそもそも多焦点眼内レンズを勧めないこともありますし、「若干パフォーマンスが低下する可能性はあっても、メリットのほうを重視して敢えて選択する」という場合もありますので、ご自身の価値観等もふまえ、術前に医師とよく相談しましょう。

2. 期待値を明確にする

多焦点眼内レンズは遠くの物から近くの物まで眼鏡なしで見ることができますが、若い頃のようにすべての距離がハッキリと綺麗に見えるわけではありません。
ご自身が選ぶレンズの特性やメリット・デメリットについて、医師からしっかりと説明を受け、期待値を明確にし、術後の視力回復について理解することが大切です。

3. 医師の経験と技術

手術は医師の経験と技術によって大きく左右されます。多焦点眼内レンズを取り扱っていない医療機関もあるため、手術を検討する際には、多焦点眼内レンズについての知識や執刀経験が豊富な医師とよく相談し、自分に合ったレンズを選ぶようにしましょう。

4. 手術後のケアについて理解する

多焦点・単焦点問わず、白内障手術自体は比較的安全性が高く短時間で終わります。しかし、「レンズを入れたらそれで全部終わり」というわけではありません。
術後のケアが不十分だと、感染などの重大な術後合併症を引き起こし、せっかく回復した視力が大幅に低下してしまうということもありえます。どのようなレンズを選んだとしても、ケア不足によるリスクは変わりません。術後は洗顔洗髪や運動等の制限があること、医師の指示通りに点眼・通院が必要であることなどをあらかじめ理解しておきましょう。

5. 個人差があることを許容する

手術後の視力回復には個人差があります。手術が問題なく終わっても、ご自身の理想値まで視力が出ない場合や、近視・乱視などがわずかに残る可能性もあることを覚えておきましょう。
多焦点眼内レンズは手術費用が高額であり、それだけ患者様の期待も大きくなりがちです。もちろん医療機関としては患者様に満足してほしいという思いで手術をしていますが、100%期待通りの結果が得られるとは限らないということをご理解ください。

多焦点眼内レンズは、術後に眼鏡を使う頻度を減らすことができるため、日常生活をより快適に過ごしたい方にはおすすめのレンズです。
術後の見え方を正しくイメージするためにも、手術の前にはレンズの特性をしっかりと理解し、医師とのコミュニケーションを大切にすることが後悔しないためのポイントとなります。

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