白内障手術を受けた患者さんは長生き!?
米国での研究において、白内障患者のうち手術をした人はしなかった人と比較して全死因死亡率が低いことが示されたそうです。
研究者のグループは、論文で「白内障の手術と死亡リスク低下との関連の機序を調べるためにさらなる研究が必要」とまとめているようですが、視力が悪い高齢者よりも視力の良い高齢者の方が事故などのリスクが低いであろうと言う事は容易に想像できますね。
研究グループは、白内障手術と全死因死亡との関連を調べることを目的に、メディケア受益者の5%を無作為抽出し、白内障患者の手術の有無とその後の経過を調査しました。全死因死亡率は白内障手術を受けたグループでは2.78/100人年、白内障手術なしでは2.98/100人年であり、有意差が認められました。
論文の結論にもある通り、更なる研究が必要ですが、白内障手術を受けた患者さんの感想を聞くと「明るくなった」「世界が変わった」などポジティブな反応が多いので、この調査結果にもうなずけますね。
Tseng VL, et al. Ophthalmology. 2016 Feb 4.